南流山教室
心の強さ?
2008年12月9日
今日は、先日、知人の心理療法士さんから聞いた話をまとめてみました。
最近は、人間関係の難しさ、受験戦争など、さまざまな社会状況を見るにつけ、わが子が「心の強い子に育ってほしい」と願う親御さんが多いように思われます。
そんな親御さんの願いを代弁して聞きました。
高梨:心の強い子に育てるためには、何が大切なの?
知人:
まず、「心の強さ」とは何かという事だけれども
「決めたことは、最後までやり通す」
「何ごとも諦めない」
「友達に悪口を言われても落ち込まない」
このようなことをイメージする人が多いと思うけど、心理学から見ると少し違うんだ。
高梨:へー。じゃあ、どういうのを「心の強さ」っていうの?
知人:
完璧な人間なんて誰もいない。誰もが、さまざまな感情を持って生きている。時には、嫌になったり、意欲がわかなかったり、悲しかったり、つらかったりするのは当然だよね。
だから、ぼくたちの言う「心が強い」というのは「失敗に負けないこと」なんだ。失敗を自分の成長の機会と前向きにとらえ、立ち上がっていける人が、心の強い人だと思ってる。
人生は、うまくいかなかったとき、失敗したときに、どう行動するかが大切。失敗したときに「自分は駄目な人間だ」と過度に思い過ぎて、自暴自棄になっては意味がない。
高梨:じゃあ、失敗に負けない子にするためには、どうかかわればいいの?
知人:
それは、小さい時に、たくさん失敗を経験させることだね。最近の子どもは、失敗の経験そのものが少ない。少子化の影響もあるだろうけど、親の過保護が進んで、子どもが失敗しないように、おぜん立てをして、安全な方向へ子どもを導いてしまう傾向がある。
だけど、失敗する経験が少ないと、失敗を乗り越える方法と心構えが身に付かない。そうなると、ちょっとした挫折で、何でも諦めてしまう人間になってしまう。
高梨:なるほどね。
つづく(次回は、具体的な話に展開していきます)