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南流山教室

夏の思い出(前編)

2008年7月28日

 最近は暑いと思ったら、雨が降ったりで、定まらない天気ですが、そんな時は、つい4年前の夏に出会った少年の事を思い出します。

 

 4年前の夏、自分は、中国で三国志の一人旅をしていました。ちょうど4年前の7月28日、朝早く、重慶市を出て、揚子江(長江)上を船に乗って次の目的地である奉節県に向かったのだが、(船と言っても、一般の日本人などが乗る客船などではなく、民間のボロ船です)途中で、雷雨に見舞われ、これ以上、航行不能という事で、途中、知らない所に降ろされた。

 

 重慶、武漢、南京は、中国の三大ストーブと言われる位、暑い地域なのだが、その雨のお陰で、多少、涼しくなり、過ごしやすくなった。しかし、その後、どうすればいいのか分からなかった自分は、周りの人に聞き込みを入れ、やっとこさバスで、目的地の奉節県に着いた時には3時近くになっていた。さっそく、事前に調べてある宿を探し、バイクタクシーを走らせたが、どういう訳か、その場所には廃墟が建っており、宿が見あたらない。困ったなと思いながらも、とりあえず、奉節県がどんな地形で、今、現在、自分は奉節県のどの箇所にいるかを把握するために、本屋で、奉節県の地図を購入する事にした。

 

 県と言っても、日本の県とは違い、とても小さく、奉節県などは特に小さい県なので、日本の「村」程度の大きさしかない。だから、端から端まで、歩いていく事も可能である。そんな小さな県だが、小さな本屋が3軒あり、3軒目でようやく地図を見つける事ができた。ちなみに、1軒目と2軒目の本屋では「奉節県の地図はあるかい?」と聞くと、店の店主が「あ?。残念だったな。さっき売れた所なんだよ」とどこかのロールプレイングゲームのセリフのように言われた。「一日に、そんなに地図が売れるはず無いのに…」と思いながらも、「じゃあ、他に本屋はある?」と聞いて、他の本屋を紹介してもらう事にした。

 

 さて、ようやく地図を手に入れ(なんか本当にロールプレイングゲームみたいですよね)、町の真ん中の一番賑やかな箇所にあるベンチに座って地図を広げて見ていると、近くで新規開店のテッシュ配りをしていたおばちゃんが、物珍しそうに近づいてきて、話しかけてきた。

 

 「あんた。こんな所で、何をやってるんだい?」

 

 たぶん、こういう風に言ってきたんだと思う。実は、あまりにも方言がキツ過ぎて、聞き取れなかった。こっちの言う事は通じるみたいだったので、いろいろと今困ってる事を話した。すると、テッシュ配りのおばちゃんは仲間のおばちゃんをみんな呼んで、いろいろと相談し始めた。なんか、凄い事になってきたぞ。と思いながらも、期待して待ってると、その中の一番人の良さそうなおばちゃんが近づいてきて、

 

「ついてらっしゃい」

 

 多分、こう言ったのだと思う。手招きされたので、ついて言ったら、奉節県で一番のホテルに連れて行ってくれた。多分、日本人だから豪華なホテルに泊めなくちゃと気を使って紹介してくれたように思う。とは言え、お金があまり無い貧乏旅行だったので、そんなホテルに泊まるお金は無い事をおばちゃんに話した。すると、おばちゃんは急に、ホテルのロビーで値段交渉をしてくれた。内心「うそー。値切れるのー。」という驚きと、そこまで自分の事を考えてくれている感動で、胸が一杯になった事を鮮明に覚えている。

 

 数分の交渉の末、多少は安くなったが、それでも奉節県で一番のホテルなだけあり、出せる金額ではなかった。おばちゃんが、それでも、更に交渉を続けようとするのを見て、さすがにこれ以上は悪いと思い、「ありがとうございます。もう大丈夫です。これ以上の値下げは、店にもおばちゃにも悪いので…」と言って、ロビーを出た。その後、おばちゃんが、(たぶん)ホテルの文句を言っていたのだが、それがとても印象的だった。「そんな無茶苦茶な」と思う一方で、とても嬉しかった。

 

 空も夕闇が迫ってきて、どうしようかと思案に暮れていると、おばちゃんが、多分「すぐ近くにいい宿があるから行ってみる?」と言いってきた。頷くと、そこに案内してくれた。先ほどのホテルとは違い、とてもボロボロの宿で、それこそロールプレイングに出てきそうな宿屋だった。おばちゃんは、そこの店主のおじさんと知り合いなようで、事の理由を店主に話している様子だった。そして、話しが一段落ついたところで、おばちゃんが、こっちを向いて、多分「ここでいい?」と聞いてきた。他に泊まる所も無いし、おばちゃんがせっかく紹介してくれた宿なので、今夜はここにお世話になることにした。ところで気になるのは値段。「いくら?」と聞くと、店主が3本、指を立てたので、30元かな思ったのだが、「3元だよ」と突っ込まれ、凄く驚いたのを覚えている。(3元=約45円)

 

 さてここまで読んでくれた方は「いつ少年に出会うんだよ」と思うかもしれません。次の場面で会いますよ。では次回を乞うご期待。